メンバー
メンバープロフィール
-
塚﨑 敦 (Atsushi Tsukazaki)
東北大学(金属材料研究所)教授
- 専門分野
- 薄膜物性
- 領域での
研究テーマ - トポロジカル絶縁体積層薄膜における物性探索
- 領域での役割
- B01班分担者
E-mail : tsukazaki[at]imr.tohoku.ac.jp
これまでの研究
高品質酸化物薄膜や積層構造の電界効果型トランジスタを作製して、主に電気伝導特性の評価で、量子ホール効果の観測などを行ってきました。トポロジカル絶縁体の研究に対しては、理研グループの共同研究メンバーとして参加しており、(BiSb)2Te3ベースの薄膜高品質化と電界制御技術を確立することで、表面準位に関連する興味深い電気伝導特性を観測してきました。例えば、InPと(BiSb)2Te3とのトンネル接合、Cr添加による量子異常ホール効果、(BiSb)2Te3の磁場中での量子ホール効果について研究してきました。本領域での研究
本課題では、Bi2Se3ベースの薄膜積層構造に新たに取り組み、不純物添加と超格子化で新規物性の開拓と積層構造の設計指針を見出したいと考えています。高分解能光電子分光法を行っている佐藤班長と積極的に共同研究を行うことを計画しています。Bi2Se3は電子型欠損を生じやすいため、フェルミ準位の制御が困難で、薄膜素子としては(BiSb)2Te3系ほど活用されてきてはいません。ARPESとの共同研究によって、不純物添加や積層化による電子構造変化と、電気伝導特性評価を組み合わせて新規物性開拓を目指します。略歴
- 2005年
- 東北大学大学院理学研究科化学専攻 博士後期課程修了
- 2005年
- 東北大学金属材料研究所 博士研究員
- 2006年
- 日本学術振興会特別研究員(PD)
- 2007年
- 東北大学金属材料研究所 助教
- 2010年
- 東京大学大学院工学系研究科附属量子相エレクトロニクス研究センター特任講師
- 2012年
- 東京大学大学院新領域創成科学研究科物質系専攻 准教授
- 2013年
- 東北大学金属材料研究所 教授 現在に至る
主な受賞
- 2008年
- 第48回原田研究奨励賞
- 2012年
- 第7回凝縮系科学賞
代表論文
"Electric-field-induced superconductivity in electrochemically-etched ultrathin FeSe films grown on SrTiO3 and MgO"
J. Shiogai, Y. Ito, T. Mitsuhashi, T. Nojima and A. Tsukazaki
Nature Physics 12, 42-47 (Jan. 2016).
DOI: 10.1038/nphys3530
"Quantum Hall effect on top and bottom surface states of the topological insulator thin films"
R. Yoshimi, A. Tsukazaki, Y. Kozuka, J. Falson, K. S. Ta
kahashi, J. G. Checkelsky, N. Nagaosa, M. Kawasaki and Y. Tokura
Nature Communications 6, 6627-1-6 (Apr. 2015).
DOI: 10.1038/ncomms7627
"Dirac electron states formed at heterointerface between a topological-insulator and a conventional semiconductor"
R. Yoshimi, A. Tsukazaki, K. Kikutake, J. G. Checkelsky, K. S. Takahashi, M. Kawasaki and Y. Tokura
Nature Materials 13, 253- 257 (2014).
DOI: 10.1038/nmat3885
"Quantum Hall-effect in polar oxide heterostructure"
A. Tsukazaki, A. Ohtomo, T. Kita, Y. Ohno, H. Ohno and M. Kawasaki
Science 315, 1388-1391 (2007).
DOI: 10.1126/science.1137430
"Repeated temperature modulation epitaxy for p-type doping and light-emitting diode based on ZnO"
A. Tsukazaki, A. Ohtomo, t. Onuma, M. Ohtani, T. Makino, M. Sumiya, K. Ohtani, S. F. Chichibu, S. Fuke, Y. Segawa, H. Ohno, H. Koinuma and M. Kawasaki
Nature Materials 4, 42-46 (Jan. 2005).
DOI: 10.1038/nmat1284