村中 隆弘 (Takahiro Muranaka)
- 所属:
- 電気通信大学(情報理工学研究科)准教授
- 研究題目:
- p、f 電子系トポロジカル超伝導の探索
- 領域での役割:
- C01班公募研究代表者
■ 新学術研究紹介 [169KB]
これまでの研究
軽元素や4f 電子が物性における重要な役割を担う、金属間化合物を中心とした新超伝導体の探索を行ってきました。最近は、空間反転対称性の欠如した結晶構造に注目した新超伝導体の探索にも力を入れています。
本領域での研究
空間反転対称性の欠如した結晶構造を指針とした2p, 4f 電子系化合物における新奇超伝導体の探索を行います。具体的な開発指針として、
I) 4f 電子系における磁性と超伝導
II) 2p 電子系における軽元素ネットワークと超伝導
という2つの指針を掲げ、I)の方針では、Ceをはじめとした4f電子系化合物、II)の方針では、B,Cなどの軽元素がダイマー構造を有する2p 電子系化合物に焦点を当て、空間反転対称性の欠如と特異な超伝導発現機構との関連性の解明を目指します。
略歴
- 1996年
- 青山学院大学理工学部物理学科 卒業
- 2003年
- 青山学院大学大学院理工学研究科物理学専攻博士後期課程 修了
- 2003年
- 青山学院大学理工学部 COE研究支援者 (PD)
- 2005年
- 青山学院大学理工学部物理・数理学科 助手
- 2007年
- 同 助教
- 2012年
- 電気通信大学情報理工学研究科先進理工学専攻 准教授
主な受賞
- 2002年
- 社団法人未踏科学技術協会 超伝導科学技術賞
「二硼化マグネシウム新超伝導体の発見」
代表論文
"Thermodynamic Properties of the Non-centrosymmetric Type-I Superconductor Rh2Ga9 and Ir2Ga9",
Kouhei Wakui, Satoshi Akutagawa, Naoki Kase, Kenji Kawashima,Takahiro Muranaka, Yasufumi Iwahori, Jiro Abe, and Jun Akimitsu,
J. Phys. Soc. Jpn. 78 034710/1-5 (2009).
"Superconductivity in carrier-doped silicon carbide",
Takahiro Muranaka, Yoshitake Kikuchi, Taku Yoshizawa, Naoki Shirakawa and Jun Akimitsu,
Sci. Techn. Adv. Mater. 9 044204/1-8 (2008).
"Superconductivity in Boron-doped SiC",
Z.-A. Ren, J. Kato, T. Muranaka, J. Akimitsu, M. Kriener, and Y. Maeno,
J. Phys. Soc. Jpn. 76 103710 (2007).
"Superconductivity at 18 K in Yttrium Sesquicarbide System, Y2C3",
G. Amano, S. Akutagawa, T. Muranaka, Y. Zenitani and J. Akimitsu,
J. Phys. Soc. Jpn. 73 530 (2004).
"The superconductivity in Re-B system",
A. Kawano, Y. Mizuta, H. Takagiwa, T. Muranaka and J. Akimitsu,
J. Phys. Soc. Jpn. 72(7) 1724-1728 (2003).
"Superconductivity at 39K in magnesium diboride",
J. Nagamatsu, N. Nakagawa, T. Muranaka, Y. Zenitani and
J. Akimitsu,
Nature 410(6824) 63-64 (2001).