佐藤 昌利(Masatoshi Sato)
- 所属:
- 名古屋大学(大学院工学研究科)准教授
- 専門分野:
- 物性理論、場の量子論
- 研究題目:
- (D01) トポロジカル凝縮系の理論
- 領域での研究テーマ:
- トポロジカル凝縮体の理論
- 領域での役割:
- D班分担者
これまでの研究
トポロジカルな励起や現象に興味を持って研究を行ってきました。大学院時代には、インスタントンやストリングなど実空間に現れるトポロジカル励起や新しいトンネル定式化の研究をしていました。また、博士号修得後は、サイバーグ・ウィッテン理論など超対称性理論の研究を行いました。その後は、超伝導状態等のトポロジカルな相構造の研究を行っています。
本領域での研究
新学術領域では、トポロジカル凝縮系の示す数理的な構造を調べる予定です。まずは、反転対称性の破れとゼーマン磁場によって現れるマヨラナフェルミオンの性質を明らかにしていこうと考えています。
その他
量子ホール効果が発見されたことにより、多体系の理解が格段と進んだように、本領域で取り扱うトポロジカル凝縮系の研究により、新しい物理観が形成されることを期待しています。
略歴
- 1996年
- 京都大学大学院物理学第二専攻博士後期課程修了
- 1996年
- 湯川記念財団奨学研究員
- 1997年
- 日本学術振興会特別研究員
- 1999年
- 東京大学物性研究所物性理論研究部門 助手
- 2007年
- 東京大学物性研究所物性理論研究部門 助教
- 2012年
- 名古屋大学大学院工学研究科 准教授 現在に至る
代表論文
"Topological Odd-parity Superconductors",
M.Sato,
Physical Review B 81, 220504(R) (2010).
"Non-Abelian Topological Order in s-wave Superfluids of Ultracold Fermionic Atoms ",
M. Sato, Y. Takahashi, and S. Fujimoto,
Physical Review Letters 103, 020401 (2009).
"Topological Phase of Noncentrosymmetric Superconductors: Edge States, Majorana Fermions, and Non-Abelian Statistics",
M.Sato, and S. Fujimoto,
Physical Review B 79, 094504 (2009).
"Topological properties of spin-triplet superconductors and the Fermi surface topology in the normal states",
M.Sato,
Physical Review B 79, 214526 (2009).
"Topological formulation of effective vortex strings."
M.Sato and S.Yahikozawa,
Nuclear Physics B 436, 100 (1995).