メンバー

メンバープロフィール

大湊 友也 (Yuya Ominato)

大湊 友也 (Yuya Ominato)

東北大学(金属材料研究所)ポスドク研究員

受入研究者 :
C01 野村 健太郎
在任期間 :
2016年4月1日 ~ (計画研究 PD)

E-mail : yuya[at]imr.tohoku.ac.jp

本領域での研究

 トポロジカル半金属は波数空間におけるエネルギーバンドのトポロジーによって特徴付けられ、その非自明なバンド構造に起因する数多くの新奇な物理現象を示します。トポロジカル半金属になる様々な物質が発見されており、実験理論両方の側面から精力的に研究が進められています。

 大学院博士課程ではグラフェンナノ構造体における磁気応答、ワイル半金属における電子輸送現象について理論的に調べました。その結果、通常の金属、半導体とは大きく異なるディラック電子系、ワイル電子系に特有な性質を見つけることができました。

 現在は、トポロジカル半金属における磁気応答や輸送現象について研究しています。特に、局在磁化と伝導電子の間に強い交換相互作用がある場合に生じる現象に興味を持っています。トポロジカル半金属はスピン軌道相互作用がとても強い系で、通常の金属、半導体とは大きく異なる磁気特性、輸送特性を示します。最近の研究成果として、磁性ワイル半金属において従来の強磁性金属よりはるかに大きな異方的磁気抵抗効果が生じることを示しました。

 トポロジーが関係した物理現象の研究は様々な領域に広がっています。その中で自分が携わる研究領域の発展に貢献できるように尽力していきたいと思います。

略歴

2011年
東北大学 理学部物理学科 卒業
2013年
東北大学 大学院理学研究科物理学専攻 前期博士課程 修了
2016年
東北大学 大学院理学研究科物理学専攻 後期博士課程 修了
2016年
東北大学 博士(理学) 取得
2016年
東北大学 金属材料研究所 ポスドク研究員、現在に至る

代表論文

"Quantum transport in three-dimensional Weyl electron system in the presence of charged impurity scattering"
Yuya Ominato and Mikito Koshino,
Physical Review B 91, 035202-1-9 (Jan. 2015).
DOI: 10.1103/PhysRevB.91.035202

"Quantum transport in three-dimensional Weyl electronsystem"
Yuya Ominato and Mikito Koshino,
Physical Review B 89, 054202-1-8 (Feb. 2014).
DOI: 10.1103/PhysRevB.89.054202

"Orbital magnetism of graphene nanostructures, Solid State"
Yuya Ominato and Mikito Koshino,
Solid StateCommunications 175-176, 51-31 (Dec. 2013).
http://dx.doi.org/10.1016/j.ssc.2013.09.023