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2016年5月8日から13日に開催された強相関電子系の国際会議(SCES2016)で当研究室の石田憲二(教授)、Muhammad Shahbaz Anwar(PD)、Chanchal Sow(PD)、山中隆義(PD)、施安路(D2)、真砂全宏(D1)の6名が発表を行いましたので報告します。
International Conference of Strongly Correlated Electron Systems(SCES)は固体物理学の強相関電子系の国際会議で、分野は重い電子系、非従来型超伝導、金属―絶縁体転移、トポロジカル物質など多岐にわたります。 今年は中国の浙江省杭州市(Hangzhou)に位置する浙江大学(Zhejiang University)紫金港キャンパスで開催され、約440名が発表を行いました。SCESの開催は中国では今回が初めてということです。
今回は9日(月曜日)から13日(金曜日)の5日間が会議の本番で、毎日朝8時30分から夕方までセッションの種別ごとにいくつかの会場に分かれて行われました。 1時間余の昼休みが意外に短いなど、会議の日程は初の参加となる筆者にとって少しきついものでした。 11日水曜日の夜には会場を移して晩さん会が行われました。
当研究室の参加者は、関西空港から杭州までの直行便を利用するほか、伊丹―羽田―成田―杭州や、上海から陸路で杭州へ向かうなどの経路をとりました。 杭州市内の空港に到着した施と真砂は、高速バスとタクシーを乗り継いで会場の近くの宿に到着しました。
杭州は中国南東部の沿岸に位置し、亜熱帯気候です。私たちが到着した際は、雨が降って霧がかかり、蒸し暑い天気でした。 会議本番の3日目以降は雨はやみ、晴れると日中の気温がさらに上がりました。 それでも気候は日本と似ているところがあり、快適に過ごすことができました。
交通の便について言えば、会場は杭州市の郊外に位置して利便性が良いとは言えず、長距離の移動は事実上タクシーに限られます。 タクシーでは英語が全く通じず、行き先を伝えるのにも一苦労です。 その一方でタクシーの運賃は比較的安く、例えば約40 kmを走行しても日本円で3000円程度でした。 食事については、会場から徒歩で行ける距離にいくつかの料理店を見つけることができ、毎晩店で夕食をとりました。 やはり物価が安く、日本円で1000円程度で満腹まで食べられます。
ところで杭州市は2016年9月の主要20か国・地域首脳会議(G20サミット)の開催地で、私たちが訪れた際はそれに向けた大規模な準備が進められていました。 移動中に外を眺めると、新たな地下鉄路線や数多くの高層建築物の建設が行われ、工事車両が道路を行き交う様子が見られました。 また、警備の強化を理由に私たちの宿が会議の直前に変更されるという思わぬ影響もありました。
会議の様子や市内の風景を写真で紹介します。
筆者は初の海外での発表でしたが、無事に遂げることができました。 研究室の皆様、会議主催者様、国際会議に参加する機会を与えていただき、ありがとうございました。(D1真砂)